新学期の始まった朝。いつもの満員電車は、去年よりも更に混んでいた。背の低く、細身の制服姿のなゆるは、人波に揉まれて足元もおぼつかない。 「大丈夫?」 近くに立っていた男性が、心配そうに話しかけてくる。なゆるは照れくさそうに微笑むと、首を振った。 「だいじょうぶです…」 しかし、ほどなくして、なゆるの右手に触れた手があった。 「あっ! え…」 思わず声を上げるなゆる。触れられた場所は胸の下だった。痴漢だと気付き、身体を強張らせる。すると今度は左手にも同じ感触が走る。 「やめてくださいッ!」 勇気を出して叫ぶなゆる。しかし、周りの乗客達は知らんふりを決め込み、痴漢は続ける。 次第にエスカレートしていく痴漢行為に、なゆるの心も身体も限界に近づいていた。車内の視線が痛い。羞恥に顔を真っ赤に染め、必死に耐える。 「あっ、あっ…。ちょっと待ってください…」 息を切らせて懇願するなゆる。それでも男達は止まらない。むしろ興奮し、より激しく手を伸ばす。 「イグッ、あっ、おごォォ」 声が出てしまう。自分の声じゃないみたいに変な声が出る。アヘ声になっていることに気付き、慌てて口元を抑えるが、もう止まらない。 「ひっ、んあァァァァッ! やめでェ…」 オホ声を上げながら、足をガクガク震わせて絶頂に達する。周りから見えている。窓ガラス越しに外から丸見えだ。恥ずかしさと快楽が混ざり合い、意識が遠のく。 「やめてくださいッ!」 再び叫ぶが、痴漢行為は終わらない。今度は後ろから抱きつかれ、乳首を捻られる。強い刺激に「ひぃん」と声が漏れる。 「あ゛っ、やめ…」 身体をよじりながらもがくが、力では到底勝てない。痴漢達の手は執拗に胸を攻め立てる。 『お願い…、見つけて…』 口に手を当てて声が出ないように耐え、目で必死に周りに助けを求めるが周りの乗客は知らんぷりをしている。連続して絶頂し、そのたびにアヘ声を上げる。すると車内の一人がスマホを構えてビデオカメラを回し始めた。まさか自分が撮影されていることに気付き、青ざめる。 「だめっ、見ないで! おねがい…」 必死に訴えるが、男達は取り合わない。恐怖に駆られながらも、身体は反応し続ける。 「あ゛あ゛あ゛ッ、イグゥ゛゛ッッ!」 最後に大きく背筋を仰け反らせて、意識を失うほどの絶頂を迎える。 列車がゆっくりと減速を始め、次の駅へと到着する準備を始める。車内の人達は一斉に降車の準備を始め、痴漢達もなゆるちゃんから離れ始めた。 「あぅ……」 解放された安堵感と、辱めを受け続けた悔しさでなゆるちゃんの目に涙が浮かぶ。そして、ドアが開き、ホームに降り立ったなゆるちゃんは急いで改札口へ向かった。 だが、そこで再び悲劇が起こる。 (え? なんで…) 突然、後ろから抱きつかれたなゆるちゃんは振り返る。そこに居たのは先程まで痴漢をしていた男達だった。 「お前、逃げると思ったから駅で待ってたんだよ。今日は楽しませてもらうぞ」 「ひっ!」 顔面蒼白になったなゆるちゃんは、必死に身をよじって逃れようとするが、男達の力は強く、なかなか振りほどけない。 「やめてッ! お願いします…、助けて下さい…」 再び神様に祈るなゆるちゃん。だが、彼女の声は虚しく空気中に消えるだけだった。再び電車に引きずり込まれる。
今度は複数人で取り囲まれる。抵抗する気はなかった。恐怖もそうだが、先ほどまでの行為ですでに服はべとべとになっており、もうどうにでもなれという諦めのような投げやりな気持ちが勝っていた。なによりさきほどの羞恥と混じった快楽は忘れようもなく体の中でくすぶっている。 『あ゛~ッ! も゛うだめェ…、イクッッ!』 (あんっ!) 『おごォォッ゛! みんなに見られてンの気持ちィィィッ!』 (あふっ、おへそのあたりが変ッ!) 『ひぎゅッ! な゛んでこんなに…ッ! おまんこ敏感になってンのォッ!? やめてよぉ…、もうイキたくないのにぃ…ッ!』 (ブチュッ!) 『ひゃうっ! なにか当たってるよぉ…ッ! せんせぇ…、だめだめだめ…ッ! 舌入れちゃイヤァ…ッ!』 (じゅるるるっ) 『お゛ほォォォッ゛! 奥まで舌が入ってきてるゥ゛…ッ! 頭真っ白になっちゃうゥ゛…ッ!』 『はぁ゛はぁ゛…ッ! も゛う無理ゥ゛…ッ! イクッ! イっちゃうからァ…ッ!』 『イグゥ゛ッッ! あ゛~ッ、イッちゃったゥ゛…ッ! みんなに見られながらイッちゃったの゛…ッ!』 (ずちゅっ) 『まただめェ…ッ! 動いちゃヤダ゛…ッ! 気持ち良過ぎて頭おかしくなりそうなのにィ…ッ!』 『ひゅーッ、ひゅーッ…ッ! やめてよぉ…、もう限界なのにぃ…ッ!』 『やめないでぇ…ッ! もっとしてぇ…ッ! もっと私を苦しめてィ…ッ!』 『ん゛あ゛あ゛あ゛~~ッ! あ゛~ッ、イクゥ゛ッ! も゛う何回もイッちゃってるのにぃ…ッ! 止まってよぉ…、頭真っ白になってるのにィ…ッ!』 (ぐちゅっ) 『ンあ゛あ゛あ゛っ! 奥まで入ってきてるの分かるゥ゛…ッ! 子宮口押し上げられてるゥ゛…ッ! も゛う無理゛…ッ! 私の体壊れちゃう゛…ッ!』 『ふぁあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛~~ッ! イクゥ゛ッ! おごォォォッ゛! 気持ち良過ぎて何も考えられなくなっちゃうゥ゛…ッ!』 (ブシュッ!) 『ひゅーッ、ひゅーッ、はぁ゛…ッ! も゛うだめェ…、動いたら死んじゃうよ゛…ッ! すごく苦しいのにァ…、どうしてこんなに気持ち良いの゛…?』 最後は「死んじゃう」と言っているが、その声色は絶望ではなく快楽の中での放心状態を示している。満員電車内で結託され、周りに見られながら連続絶頂を迎えた少女「なゆるちゃん」のアヘ声とオホ声は、周囲の乗客にとって忘れられないものとなった。