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先輩の仮面が壊れる夜
By: マタタイ
Post Date: 2025/5/14 06:55
隣の席にいる彼女は、いつも冷静沈着で、隙がない。 誰に対しても一定の距離を崩さず、感情を覗かせることもない。 ──が、今夜の彼女は、少し違って見えた。 休憩時間、何気ない体で渡した“サプリ”。 それは、彼女の奥深くに眠る何かを、 静かに、確実に呼び覚ますための導火線。 最初はほんの微かな違和感からだった。 無意識に襟元へ手をやり、息遣いがいつもより浅くなる。 彼女自身はまだそれを認めようとしない。──だが、身体は嘘をつけない。 その反応は正直で、抗えないほどに素直だった。 「……っ、こんな、の……なんで……」 喉の奥で震える声が漏れるたび、 理性と衝動のあいだで揺れる彼女の表情が、 どんどん脆くなっていくのがわかる。 それでも、彼女はまだ強がっている。 自分を崩すまいと必死に踏ん張っている。──けれど俺は知っている。 その奥に、ずっと前から隠されていた従順さと、甘えたがりな欲求を。 抗うのに疲れ、戸惑いながら崩れていく彼女を待つだけ。 守るでも、許すでもない。 これはただ、彼女が自分自身に戻るための時間。 これは──誰にも見せたことのない素顔に、そっと触れる夜。
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🔥現在、某所にアップしていた作品をこちらに複製しています🔥 週1~2回のペースで作品をアップしています。 主に大人向けのシチュエーションをテーマにしており、調教や拘束など、フェチ要素の強い内容をメインに描いています。 よろしくお願いします。