春から中学生

新しい制服に袖を通す。春から始まる中学校生活。 まだ少し大きめのジャケットに、真新しいプリーツスカート。鏡に映る自分は、どこかぎこちなく、でも確かに「中学生」になるのだと教えてくれる。 生地の感触、ボタンの輝き、リボンの結び方。一つ一つが新鮮で、これから始まる日々の予感に胸が高鳴る。 袖を通すたびに、小学校とは違う、少し大人びた自分に出会うような気がする。 スカートの丈はこれでいいのかな、リボンの形は可愛くできているかな。そんなことを思いながら、何度も鏡の前で姿勢を正す。制服に身を包むことで、期待と不安が入り混じった、特別な感情が生まれる。 春の光が差し込む部屋で、制服を着た自分の姿をじっと見つめる。新しい生活への希望を胸に、少女は一歩ずつ大人になっていく。これは、未来への扉を開ける、大切な儀式なのかもしれない。